カレーのようなブロック協議会にご期待ください！｜日本の印刷 2020年8月号

　今期の全青協は、今井議長が掲げた「四方よしのデザイン」という事業テーマに基づき活動して参ります。「四方よしのデザイン」は、近江商人の経営哲学のひとつである“三方よし”（買い手よし・売り手よし・世間よし＝商いは自らの利益のみならず、買い手である顧客はもちろん、世の中にとっても良いものであるべきだという考え）に“未来よし”を加え、それを「デザイン思考」を用いて実現しようとするものです。私たち印刷業界がこれまで身近に接してきたデザインをとらえ直し、新しい価値を創造するための基にします。

　デザイン思考とは、デザイナーの考え方を体系化した上で活用し、問題解決の方法を見つけようというものであり、デザイナーの為の手法ではなく、非デザイナーの方にこそ身につけていただきたいものです。それを学び実践することで、自社の、経営・マーケティング・プランニング・商品開発・サービス開発などの場面に潜む問題を解決し、さらには顧客の問題も解決できる（言われたモノを製造するだけではない）企業・業界へ進化することが可能になります。

　デザイン思考の出発点は、ユーザーを理解することであり、その中心となるのはユーザーやユーザーをとりまく状況に「共感する」ことです。デザイン（設計）する人自身の感情や個人的な経験を積極的に使って特定の相手に共感することこそが、ユーザーや多くの人々に受け入れられるものをつくるとされていて、通常のビジネスシーンにおいて行われる情報収集や客観的なデータ分析（誰がやっても同じ結果が出る手法）とは異なっている点がユニークです。また、“共感”は前期の青木議長の2年間で私たちが学んだ「エンゲージメント思考とハイ・サービス」にもリンクしているので、その経験は大いに役立つことと思います。

　今期もこれまでと同様、全国9ブロックそれぞれでブロック協議会を開催いたします。セミナーとその内容を深く理解し実践へとつなげる為のワークショップを計画しております。さらなる理解、そして情報交換と交流を深める懇親会も予定しております。是非「四方よしのデザイン」を体験していただき、皆様のビジネスをアップデートするヒントを得ていただければと思います。

　今井議長のもと、13名の副議長・直前議長が今期の事業内容を協議しています。そこでスローガン的に言われているのが「面白そうに見えて、参加すると実際に面白くて、そして戻ってから実践してみたくなるブロック協議会にしよう」です。今井議長が、わかりやすい例えとして“カレー”だとおっしゃいました（美味しそうで、美味しくて、家でも作ってみたくなる）。

　皆様に「参加したい！」と思っていただけるブロック協議会にします。ご期待ください!!