数多くの失敗をして参りました。
時々フラッシュバックすることもあります。
しかし、その度毎に、先輩方より励ましの言葉をたくさん賜りました。
副議長として2年、議長として2年、そして1年間の直前議長の任を終え、全青協活動を振り返ると、温かい眼差し、励ましのお言葉、そして数多くのお力添えをただただ頂戴していたと存じます。どれほど有り難い環境にいたのか、背筋が伸びる思いです。
青年会は失敗ができる場所だ、と、言ってくださった先輩がいます。
Googleの元CEOエリック・シュミットは、「Fail fast, fail cheap, and fail smart」と良く言っていたそうです。失敗しろ。あんまり金がかからないように、そしてバカみたいな失敗じゃなくてしっかり考えた上で失敗しろ。そしてなにより、早く失敗しろ。そう言う意味だと私は捉えています。
イーロン・マスクは、「もしあなたが失敗をしていないのなら、あなたはイノベーティブ(革新的)ではないということだ」とも言っています。私が敬愛する経営者の方もご自分の失敗の話をされながら、でもそれはチャレンジした結果だ、とはっきり仰っていました。そして、君にその勇気があるのかと、問われた時の眼差しは今でも覚えています。
多くの実際の失敗は、残念ながらスマートではないでしょう。ですからフラッシュバックもします。高くついたこともあります。失敗には2種類あるようです。「ベストを尽くして失敗したら、(それはただ)私がベストを尽くしたということだ」とスティーブ・ジョブズは言っています。フラッシュバックのあと、でも全力でやったからな、と言えるかどうか。
全青協活動は、私は全力でやりました。コロナウイルス感染拡大の中、本当にきつかったですが、できうる限りのベストは尽くしたと思います。この産業の未来を担う武器は「デザイン」だと考え、デザイン思考の冊子も作成させていただき、全青協議長退任後もデザイン思考のセミナーを行わせていただきました。デザイン思考自体が、小さな失敗をどんどん繰り返して、よりよい問題解決を実現しようというものです。
全力を尽くした、と書きましたが、これは、決して自分の力ではなく、全力を尽くせる「有り難い環境」をご用意いただいていたからだと痛切に感じます。思い切りバットが振れる空間で、速いストライクゾーンのボールを投げるピッチャーがいてこそ、全力のスイングができるのです。
改めまして、これまで全青協活動に多大なるご理解、そしてご協力を頂きました諸先輩方、ならびに関係各方面の皆様に、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。引き続き全青協活動を何卒よろしくお願い申し上げます。
そして、全青協活動を通じ、失敗を恐れぬ素晴らしい眼差しを持った若い青年印刷人のみなさんとふれあうことができ、本当に心強い思いをいたしました。みなさんにもこの全青協というフィールドで、全力のスイングをしてみてほしいです。私は、全青協活動が自分の成長につながったと確信しています。岩村議長を筆頭に、今期のメンバーも素晴らしい活動を推進しています。ぜひ全青協活動に参画してみてください。
最後に、共に全青協活動を推進してくれた仲間へ。最高でした。本当に、本当にありがとうございました。たくさんの失敗に巻き込んでごめんね。でも、これからも、どうかよろしく。
全国青年印刷人協議会 直前議長 今井 孝治